中国西部の青海省玉樹チベット族自治州玉樹県で14日朝起きた地震で、中国共産党機関紙、人民日報のウェブサイト「人民網」は同日午後、同自治州幹部の発言として、死者が約400人に達したと報じた。青海省政府によると、負傷者は8千人以上。死傷者数はさらに増えるとみられる。
中国で大規模な地震は2008年5月の四川大地震以来。省政府は災害対策指揮本部を設置、負傷者の救出作業に全力を挙げているが、大型重機など救助機材が不足し、作業は難航している。
現場では武装警察や人民解放軍など約700人のほか、約5千人の救助隊員が生き埋めになった住民の捜索に当たっている。中国民政省は5千張りのテントや5万着の衣服などを緊急輸送。新華社電によると、当局者は「がれきの除去は手作業。掘削する重機もないし、医療品もない」と緊急支援の増強を訴えている。
現地で救助にあたる軍当局者は「児童・生徒の救助が最優先。学校に多くの子どもが集まっている」と強調した。四川大地震では多くの学校が倒壊して5千人を超す子どもたちが死亡し、国民から批判を受けたことが念頭にあるようだ。
地震後、少なくとも18回の余震が発生した。(共同)